UnderBridge@ディベートブログ

英語ディベートに関するブログです。初級者向け資料、大会感想、etc… 暇潰し程度にご覧下さい。

【論題分析】HPDU神奈川県大会2020

こんばんは。周りの高2がTwitterを引退して行く中、やめる気配のないUnderBridgeです。

無意識的に頻度は減るかと思いますが、高3になっても普通にツイートする気でいるので、温かい目で見守って下さい…

 

 

さて、書く書くと言ってきた論題分析です。

それに先立って、そもそもパーラーメンタリーディベートとは何ぞや、という記事を書こうと思っていました…が、この記事に全て書いてあったので書いても無駄だと悟りました。感謝です。

即興型英語ディベートについて、まだあまりご存じでないという方に是非読んで頂きたい記事です。

あなたの知らない英語ディベートの世界。-小野暢思さん対談 | ESL club

 

 

さて、本題に入ります。

(※難易度の評価は主観です)

※THBT/THW…This House Believes That/This House Would(本院は〜:「House」とは議会のことを指す)

 

【Round 1】 難易度:★★☆☆☆

THBT a school trip abroad is better than a school trip in their own country for high school students.(本院は、高校生にとって、海外への修学旅行の方が国内への修学旅行より良いと信じる。)

(Gov.: Win)

 

ウォーミングアップにはいいかもしれないですが、少し難しめという分類に入りますかね…?

 

個人的には、論題とのRelevancy(関連性)だけは外さないように意識してプレパしています。

今回もそれに倣い、論題を細かく分けて分析しました。

 

・論題のTarget→high school students

   →高校生にとっての「better」とは何か?

・School tripとは何か?それが果たすべき役割とは何か?

・Abroad、Domesticの違いは何か?

 

このあたりを意識した上でプレパしてました。

途中になって、「Gov.の方がそれっぽいこと言えるし、やりやすいのでは…?」ということに気付きつつ…

 

もう少し細かく分析していくと、

・School→Pre-society(社会への準備期間)

・School trip→「修学」旅行、あくまで学問

このあたりを組み合わせて、

「修学旅行では教室内で学べないことを学ぶ、そして国際的なことに関して学ぶ方が重要」

というそれっぽいStance擬きを立てました(ここまで7分位?)。

 

更に細かく論を立てて行くと、

・国際感覚を身につける→日本国内に住み続けるとしても、グローバル化した社会でもそれは必要(具体性が足りないと指摘されてしまいましたが…)

・貧困な生徒に対しても機会を提供できる(「補助金」等の形で)→個人旅行ではaccessibleでない生徒も行けるようになる

この辺りの説明を核にアーギュメントを立てました。

 

一旦Stanceが決まった段階で、1st/2ndの具体化を手伝いつつ、Replyとして、対立軸の把握の方に重点を移していきます。

プレパ時点では、「国際感覚vs.国内のことも知らずに卒業してどうする!!」みたいな話が大枠になるのかなぁ…と思っていました。

 

実際、試合で相手の1stが「国内の文化学ぶの大事!」というアーギュメントを出してきたのですが、「ん?高校生であるNecessity説明して無くない?」と途中で気付いたので、2ndに付箋を渡してそこを突いてもらいました。その上で、こちら側の提示するものがどうして高校生の期間でなければならないのかを再度説明してもらいました。

相手の2ndから深いReasoningは無かったので、Replyでもそこをイントロで話し(たような気がします)、一貫してそこを追及する姿勢を取りました。本当は国際>>>国内という比較をすべきでしたが…

 

相手の1stから出てきたお金の話、2ndから出てきた治安の話は、2ndと協力しつつ予め反論を考えていた部分だったので、そこはなんとか対応できました。(相手の1stが治安について話したと勘違いし、半ば責めてしまいましたが…ごめんなさい…)

 

Opp.で立てるとしたら、やはり治安とお金の話をメインにしつつ、相手の「国際教育大事!に対抗するアーギュメントを打つ気がします。「そもそも危ないから教育できる訳ないでしょ!」みたいな比較を折り込んで。

学校はあくまで準備段階であり(e.g. 初等的な英語教育)、国際社会のことを学べる段階ではない。一方、国内であれば言語・知識の障壁も少なく、文化的なことも学ぶことができる。そもそも、海外と関わらない生徒もいるのだから、全員に学ばせる必要はない、といった話でしょうか。

 治安の話は海外でのひったくりの事例や、高校生だから何をするか分からない!、といった話、金銭面の話は「みんなお揃いのストラップ買いますよね?貧困の生徒買えないじゃないですか!普段は隠せる格差だけど、修学旅行ではいじめに繋がりかねない!」といった話ですかね…(ざっくりし過ぎていますが…)

 

結構Illustration(具体化)がものを言うラウンドな気もします。

 

 

 

【Round 2】難易度:★★★★☆

THW tax the consumption of meat products.(本院は肉製品の消費に対し課税する。)

(Opp.:Lose)

 

モーションムービーを見ながら「THW not eat meat??」「THW ban eating contests??」「THW ban 飲み放題/食べ放題??」など、いろいろな論題が頭をよぎってました。結果的に近かったような遠かったような…

 

スタンスの取り方が難しかったです…THW ban the consumption of meatとかと違って、Ban(廃止)vs. Freedom(自由)という対立軸にはならず、Taxation(課税) vs. No Taxationみたいな、若干中途半端な対立軸になってしまうので…

いっそのこと「Opp.はbanすることを支持します!」とか言ってしまっても良かったのでしょうか?(笑)

 

このラウンドはプレパがあまり上手くいかず、「対立軸が見えない…」「何言うか分からない…」みたいなことを話していたら5~6分ほど経ってしまったので、結構焦りました。

最終的に、

①Poorの話(肉→安い鶏肉とかは重要な栄養源、少しでも値上がりしてしまうと厳しい)

②Environmentへのeffect(単価が上がることによって、購買意欲が削がれる→畜産業者の収入が減る→環境に優しくない安い飼料などを用い、結果的に環境へのharmとなる)

の2点に落ち着かせました。②に関しては相手とがっつりClash(ぶつかる)ことを目指して立てましたが、試合の流れとしては①もClashすることとなり、Engagement(議論の衝突)があるラウンドで、楽しかったです。

 

突然、使用したArgumentを書いてしまいましたが、これに至った理由を説明したいと思います。

まず、キーワードは「tax」です。(結局、試合の中ではClashとしては出ませんでしたが…)

Taxにはいくつかの機能があって、代表的なものとしては

・Regulation(規制:酒税など)

・Redistribution(再分配:所得税等の累進課税のものなど)

・Revenue of government(国家収入:消費税など)

・Compensation(損害の穴埋め:Environmental taxなど)

などがあります。もちろん、例示したものの中でも複数の領域に跨るものもあります。(このような考え方は、実戦を通してストックしていくと良いと思います)

 

今回も使おうと思えば色々使えるラウンドでしたが、RegulationとCompensationに絞って準備しました。

まず、Regulationに関してですが、Tax系の論題でOpp.としては鉄板のやり方だと(僕は)思っています。価格が上がれば、負担は増える。一番もろに負担を被るのは貧困層です。THW introduce fat tax(脂肪・油脂分への課税).などの論題でも使ったことがある考え方なので、ここは比較的考えやすかったです。

但し、今回のラウンドではmeatなので、「肉の専門家でもないしなぁ…」と思いつつ、スーパーでの状況を思い出したりしつつ、安いし色んな栄養も入ってる!みたいなニュアンスで進めました(結局、ここは不明瞭なまま進んでしまいましたが)。相手から「肉である必要はない、魚でもいいじゃん!」と言われたときは、「はい、そうです!!!」と個人的には言いたかったです。両者の違いが分からない…

次にCompensationに関してです。畜産ってかなり飼料も水も使ったりするので、環境には悪いです。自分がGov.だったら絶対これを言うだろうな~と思ったので、対抗する意味でも出しました。結局メカニズムを詰め切れなかったのですが…

 

かなりActorがとっ散らかったラウンドになってしまったので、そこは反省せねば…と思っています。

音源を少し探してみた(大学生大会などで出されているようなので)のですが、見つからなかったので、肉と魚の違いでもお勉強します。家庭科ですね。

www.excite.co.jp

 

 

 

【Round 3】難易度:★★★★☆

THW impose a quota for ethnic minorities in national sport team, which compete in internaional sporting events (such as the Olympic Games, World Cup and etc.).(本院は、五輪やワールドカップなどの国際スポーツ大会に参加する国の代表チームに対し、少数民族用の枠を課す。)

(Gov.:Lose)

 

おお…分からん…って感じでした。難易度5を付けたいけど、これより難しい論題はあると思うので、4にしてます。イメージとしては4.2くらいです。

似たような論題としてはTHW introduce female quota in the Diet.(本院は、議会に女性枠を設置する。)みたいなものは知ってました。まあ、逆にこれしか知らなかったのですが。

 

国会の女性枠の論題から着想して、「現状、選考に入ることすら許されていない!」みたいな現状を示し、「radicalであっても、これくらいしないとなんとかならない!」という流れで説明しようとしました…が、スポーツが社会に与える影響という観点を完全に無視してました。確かに勝たないとメディアに取り上げられないですし。

 

Gov.としては現状どう頑張っても社会的な偏見によって参加すらさせてもらえない選手がいる、その人たちに機会を与える、そうすると社会のなかで他民族を尊重するようになる!みたいなことを言いましたが…話が広すぎましたね。

あと、そもそもquotaを使わないといけないほどヤバイ状況なのかという点については、あまり説明できてませんでした…

Opp.であれば、「Quotaだから入ったんでしょ!」と認識され、反対に肩身が余計に狭くなり、地位が低下していく…みたいなArgumentでしょうか。

 

あと、他にNational teamという点については着目してみました。勝利を目指すクラブチームとかとは違って、国を代表するのですから、極端に偏ってたら批判が来そう…みたいなざっくりとしたアイデアのまま進めました。

日本代表チームが全員東京都出身とかだったらさすがに怒りません…?FC東京が東京出身者で固められているならいいかもしれないですが…(サッカーのことをあまり知らないので、見当違いなことを言っていたらごめんなさい、というか見当違いな気しかしない)

結局、ざっくりし過ぎてて、あまり評価されませんでしたけどね…

 

まあ、難しいです。

僕の書いた話を読むより、英語の記事読んだ方が良いと思うので、読んで下さい(投げやり)

theconversation.com

www.theguardian.com

 

 

SF、GFは…気が向いたら書くかもしれません。

 

 

【Semi Finals】

THW prohibit private education industry from instilling fear in students to improve their academic performance (e.g. cram school teachers to say "failing to go to prestigious schools could lead to lower income").

(本院は、民間の教育産業が生徒の成績を上げるために、恐怖を与えることを禁止する(塾の先生が「良い学校に行かなければ低収入になる」と言う、等)。)

 

【Grand Final】

In countries with aging population, THW tax adults who do not live with their elderly parents.

高齢化社会を迎えている国において、本院は親と一緒に住まない大人に対し税金を課す。)

 

 

 

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