UnderBridge@ディベートブログ

英語ディベートに関するブログです。初級者向け資料、大会感想、etc… 暇潰し程度にご覧下さい。

【閑話休題】高校生も出場可能なAsian Styleの大学生大会

こんにちは。一足早く昨日から春休みに入ったUnderBridgeです。

夏休みの時に痛感したのですが、人間、莫大な暇を与えられると結構無為に過ごしがちな気がします…。もちろん、数日間何もしない日があってもいいと思いますが、何か目標なり計画を立てたりしないと、「気づいたら終わってた、この2ヶ月何してたんだろ…?」という虚無感を抱くことになりそうです(というかなりました)。かくいう私はまだこの春休みの目標を立てている訳ではないですけど…

こんな知識がどこで役に立つのかは知りませんが()、頭の片隅にでも入れてもらえると将来役立つかもしれません(?)

 

 

さて、前置きが長くなりがちですが、今回はタイトルにもある通り、高校生の皆さんでも参加可能なAsian Styleの大学生大会についてご案内したいと思います。別に大会運営者の回し者でもなんでもないのですが、せっかくなら…といった形です。今年の3月に開催されるものについて記載しています。

あとなんか書くところが無かったのでここに書いておきますが、joint(他校の人と組むこと)も可能なので、その辺りも魅力かもしれません。大学生と組んでも面白いかもしれません…?

 

【目次】

 

《注意点》

参加について

初めに書いておきますが、僕自身は高校生の大学生大会参加を積極的に推奨している訳ではなく、比較的中立的な立場です。もちろん、大会運営者の視点からすれば、より多くの皆さんに参加して欲しいと思うことは至極当然のことですが、僕個人としての立場を表明すれば、きちんと利益を衡量した上で出場を考えた方が良いと思います(理由は後述しています)。お金も時間もかかることですし…。

ただ、出場する意思があるのにも関わらず、情報格差などの影響で出場できなくなってしまっているという状況が発生しているのであれば、それは大きな問題だと思いますので、この記事を通じて少しでも多くの皆さんに届くことを願っているところです。

 

レベル感

参加者層

「大学生大会」と言っても、細かく分けると主に以下の3タイプが存在します。

  • 学年大会:特定の学年(厳密には一定の経験年数以下のディベーター  e.g. 1年以下)を対象とした大会。1年生大会は数が多い。
  • 学生大会:大学生(院生を含む)を対象とした大会。
  • オープン大会:社会人を含めた全てのディベーターを対象とした大会。

上2つのタイプの大会において高校生の参加を認めるかどうかは大会ごとの判断となっていますが、オープン大会は原則誰でも参加可能です。今回ご案内する2つの大会はいずれもオープン大会となっています。

ただし、(もうお分かりかもしれませんが)レベルは他2つのタイプの大会と比べると高くなります。もちろん、ポケモンみたいに(?)単純に年数=経験値となる訳ではないので、大学生が社会人を下剋上する…なんてことはよくあるのですが、全体的に見てレベルが高く傾向はあります。

一方で、(これも後述していますが)初心者のみ対象の決勝トーナメント進出枠などが存在する大会もあるため、一定の配慮はなされていると言えると思います。ただ、どっちにしろ予選ではとても強い人たちにボコボコにされる可能性はあります(まあ、これは大会の性質上、そういうものだとしか言えません…)。

論題

後半部分に当該大会で過去に出題された論題一覧へのリンクも掲載していますので、ご自身で確認していただいた方が早いかと思いますが、オープン大会ということもあり、論題のレベルはかなり高くなっています。特に、「Asian Styleの大会だしHPDU連盟杯の練習になるかも!」と思って参加する高校生の方もいらっしゃるかもしれませんが、論題自体が練習に使えるかと言われると微妙なところです(HPDU連盟杯の過去論題で練習した方が得られるものが大きいかもしれません)。

僕自身が現役でやっていた頃に比べるとHPDU連盟杯の大会のレベルも相当上がっていると思いますが、それでもやはり大学生大会、特にオープン大会との差はあるように感じます。

以上を踏まえて

ネガティブなことばっかり書いているようですが、もちろん良い経験となる部分も多いと思います。大学生/社会人ジャッジからのフィードバックを得られる希少な機会でもあると思いますし、対戦相手のレベルの高さなどは高校生大会では体験しにくいものかもしれません(とはいえ高校生のレベルも僕の目からすると相当上がっているように感じますが…)。その意味では、貴重な経験になると思いますし、出場したことで得られたフィードバックなどがHPDU連盟杯や今後のディベートに活きる可能性もとても高いと思います。

また、Asian Styleに慣れるという意味の練習にはもちろんなると思います。Whipありの実戦経験を積むことはもちろんできます。取り組まれる時期が短い形式ではあると思いますので…(ただ、それだったら大学生大会に出るよりは他校と練習試合組んだ方が良さそうでは?という気もします)

という感じで、個人的には

  • HPDU連盟杯対策が主眼というよりは、レベルが高い環境で楽しみたい方/チャレンジしたい方
  • Asian Styleの実戦をする機会がほとんどなく、論題は何でもいいのでとにかくWhipがしたい方(こちらは少数派だと思いますが)

あたりの皆さんには適しているのかな…?と思っています。ただ、これはあくまで僕個人の考えなので、(「それってあなたの感想ですよね?」と言われたら「はい…」としか言えない)絶対視はしないで下さい、あくまで参考程度に…

いずれにしても、もちろん良い経験になる(チャレンジしないと得られないものってあると思いませんか?たぶん)とは思いますが、その分かかるコスト(時間的な意味でも、金銭的な意味でも、その他諸々の意味でも)はありますので、必ずご自身でそれらを衡量して考えることをお勧めします。

 

細かいルール

ご存じだとは思いますが、HPDU連盟杯全国大会の大会形式は以下のようになっています(都道府県大会は結構まちまちですね)。

  • 予選:準備時間20分、スピーチ時間は5,5,5,4
  • 準々決勝、準決勝:準備時間25分、スピーチ時間は5,5,5,4
  • 決勝:準備時間25分、スピーチ時間は7,7,7,4

一方、似ている部分は多いのですが、Asian Styleの特徴を列挙します。

  • スピーチ時間は7,7,7,4
  • 3 motion制
  • 準備時間30分(Veto 5分+25分)

スピーチ時間は共通なのでいいと思いますし、その他の大枠のルール(スピーカー毎の役割など)も共通しているので省略しますが、下2つが「??」となる方も多いと思うので、簡単に解説します。

Asian Styleでは、1つの試合に対して論題が3つ出されることとなっています。この3つの論題のうちどれをやりたいかをチーム毎に考えるのが「Veto」の時間(5分)です。5分が経過した後は、ジャッジの指示でお互いの希望順を示し合わせ、論題が決まります。その後、25分間かけて準備が行われます。

Vetoの手順としては、

①チーム内で5分間協議し、やりたい順に1,2,3を付ける(3=最もやりたくない論題)

②自分のチームと相手のチームのVetoの数字を足し、その数が最も小さい論題が選択される

という流れになっています。数学的に(?)考えれば分かるかと思いますが、どちらかが「3」を付けた論題は、絶対に実施されません(3をつける論題のことを「Vetoする論題」と言ったりします)。また、もし合計値が「3」の論題が2つあった場合は、じゃんけん等によって決定します。

どんな基準でVetoすればいいかは、Mitsushi Ono様のこの動画を見て頂ければ大体OKだと思います!(ざっくりと言えば、自分たちが話しやすそうな論題かどうか、などが大事だと思います)

www.youtube.com

 

申込方法

申込のプロセス

細かく見てみると実は高校生大会も同じだったりしますが、大学生大会では①Invitation (1st Phase、通称「インビテ」) と②Application (2nd Phase、通称「アプリケ」) と呼ばれる2つの申込プロセスを踏む必要があります。

Invitationではおおまかな情報(参加者名までは求められないことが多い)、Applicationでは詳細な情報(参加者名や所属など大会当日に関わる情報、参加費の振込など)が求められます。Invitation時に申し込まなくても、Applicationからの参加も可能という大会も多いですが、Applicationから参加可能なチーム数には上限が設けられていることが多いため、参加を希望する場合はInvitation段階から申し込んだほうが確実でしょう。

Invitationの締切後にApplicationが公開される、という流れになっています。Invitation、Application共に締切は厳守しましょう。また、参加費の振込などで困る部分があると思いますので、参加を希望する際は高校の顧問の先生などに助けを求めた方が良いかと思います。(別に僕のTwitterのDMに来ていただいてもいいですけど…)

また、概ね1チームにつき1名の「提供ジャッジ」を出す必要があります(大会参加の要件となっています)。「提供ジャッジ」とは、各チームが連れてくるジャッジのことで、大会への参加を希望するチーム自身で見つける必要があるものです。学校の卒業生とかを頼るのはいいかもしれませんね。

ただし、高校生に対して優遇措置を講じている大会もあるようです。どうしても難しそうな場合は、大会運営者に対して早めに問い合わせを送ることをお勧めします。困ったことや分からないことがある場合も積極的に問い合わせを送ってください。

情報源

情報の発信ツールとして主に使用されているのはFacebookです(後半部分でもリンクは貼り付けています)。Facebookページ上に大会参加に際して必要な情報や運営者への連絡先(メールアドレス)などは全て載っています。また、Applicationの開始のお知らせなどはもちろんのこと、タイムテーブルや使用するZoomリンク/Discordサーバーなどは直前に送られて来ることが多いため、こまめにチェックすることが重要です。

大会は夜遅くまで及ぶケースが大半です(試合自体が夜9時近くまで及ぶことがあります)。学校等で行うことを考えている場合は、注意が必要です。(多分難しいと思います)

また、直前になると「コンフリクト申請」なるものが行われます。大半の高校生ディベーターには関係がないとは思いますが、同じ大学の人が同じ大学の人をジャッジするといった事態を避けるために設けられている制度なので、頭に入れておくとよいかもしれません。

 

 

《ご案内》

・両大会ともオンライン開催です。

 

Kanto Debate Open 2022(3/5~6)

Facebookページ]

www.facebook.com

[概要]

Invitation締切:2/16(水)23:59

参加費:1人2700円(予定)

ブレイク(決勝トーナメント進出枠):ルーキー枠あり(※高校生のチーム数によっては、高校生専用のブレイク枠も検討するとのことです)

母校のスケジュールを見たら期末試験の日程と被っていました。皆さんもそんな感じですかね…?

もともとはオリンピックセンター(HPDU連盟杯全国大会と同じ会場)での対面開催を目指していたため、Kanto Debate Openという名前になっていますが、コロナの影響を受けオンライン開催へ変更されました。もともとはKeio Debate Openという大会です。その名の通り、慶応大学が主催しています。

CA(Chief Adjudicator:ジャッジ陣のトップ、論題作成などを行う)にWUDC 2019 EFL ChampionのTakua Babaさん(宇都宮高校出身)を迎える、豪華な大会となっています。

[過去論題]

resources.tokyodebate.org

「大会名違うじゃん!」と思われるかと思いますが、Keio Debate Openの前身はDebate no Susume(通称ディベすす)と呼ばれる大会でした。大会名改称後の初大会となる予定だったKeio Debate Open 2020はコロナの影響で中止されてしまい、Keio Debate Open 2021が改称後初の大会となりました。

 

The Kansai 2022(3/19~20)

Facebookページ]

www.facebook.com

[概要]

Invitation締切:2/15(火)23:59

参加費:未定(昨年は高校生は1人1400円)

ブレイク(決勝トーナメント進出枠):ルーキー枠あり

名前の通り、もともとは関西で開催されていた大会です。交通費のハードルがなくなるのはオンラインの大きなメリットですね。

身近な(?)ところで言えば、WSDC Team Japan 2020のメンバーであるRina Kajitaniさん(渋渋出身)がDCA(Deputy Chief Adjuducator:CAと共に論題策定などに当たる)に入っています。1年生でDCAに入る人はかなり珍しいので、とても凄いと思います…(ある程度の実績が必要になるポジションなので)。今年のUTDS(東京大学の即興型英語ディベートサークル)の副部長でもあります。頭が上がりません。

[過去論題]

resources.tokyodebate.org

2021年のRound 3、何も分からなくて泣きそうです()。まあそういうこともあります。

ちなみに今上げている過去論題リストはUTDSで管理しているものです。IT担当と呼ばれる担当の皆さんが主に保守管理にあたっています。こちらにも頭が上がりません。

 

という訳でなんだか余計な話もいっぱい書いた気がしますが、以上が簡単な(?)案内になります!

ではでは~

 

(※3/2 追記)

Sophomon Cup 2022(3/26~27)

Facebookページ]

www.facebook.com

[概要]

Application締切:3/15(火)23:59

参加費:1人2500円

ブレイク(決勝トーナメント進出枠):ルーキー枠あり

 

若干の地位の濫用感が否めませんが()、本大会について宣伝させていただきます。HPDU連盟杯全国大会と日程が被っているということで、参加できる皆さんはそこまで多くないかもしれませんが、一応…

本大会は上に紹介した2つの大会とは異なり、大学2年生以下を対象として学年大会となっています。そのため、大会のレベル感的にも比較的やりやすいかな…?という感じです。また、九州出身の運営メンバーが多いこともあり、副賞として九州の豪華グルメを用意しています!

僕自身は大会のCommunication Director(参加者との情報連絡係)という立場でこの大会には関わっています。まあ宣伝したい気持ちはありますが、この記事の最初に述べているようにあくまでも皆さんがご自身で考えて出場を決めていただくのが一番だと思います。ご興味があればぜひご検討下さい!

大会について分からないこと等あれば遠慮なく大会運営のメールまで、あるいは僕のTwitterまでご連絡ください。即レスを目指します()

【初心者~中級者向け資料】プレパの使い方

こんにちは。WSDC関連以外では実に1年8か月ぶりに記事を更新しているUnderBridgeです。

久々に自分が書いたSlackのPR記事(?)を見直したら結構いいこと書いててびっくりしました。ちなみに、(大学に入って初めて使いましたが)Discordでも代替可能だと思います。部内のコミュニケーションツールに迷ってる方はぜひご検討を。

 

 

さて、本日は母校の英語部の主催、PDAの後援でPDA Next Generation Cup ~2022 Winter~ が行われています。大会運営まで始め、しかも大会コンセプトまできちんと考えてる高校の後輩は偉すぎますね…。せっかくなのでホームページへのリンクを貼っておきます。

sites.google.com

 

光栄なことに、本大会でのEducational Sessionにおけるレクチャラーを務めさせていただきました。正直僕なんかで良いのかどうかは疑問ですが、少しでも参考になっていれば幸いです。

 

という訳で、その資料を一般公開したいと思います。タイトルにもある通り、プレパの使い方に関する資料となっています。Educational Session内では、実際に大会で出題された論題で、(僕を含めて)母校のOB3名でプレパしている動画を流しました。この動画は大会内でのみ流すこととしているので、さすがに公開はできません…。

また、この動画を見ながら反省なり解説なりもしています。まあ、このあたりは大会参加者との差別化が図れてるんじゃないかな~と思ったりしています(別にそういう意図があった訳ではないですが…)。

 

無断複製・無断転載・営利目的の利用とかしなければ、あとは常識の範囲内でご自由にお使いください。

 

ではでは~

 

 

drive.google.com

【閑話休題】WSDCのBA前に勝手に不安がっていた話

こんにちは。WSDCが気になって期末レポートが進んでいなかったUnderBridgeです(言い訳)。もう少し大学生は暇だと思ったんですけど、違いましたね…

 

さて、WSDC Team JapanがMacau Online WSDC 2021で日本史上初のBreak(決勝トーナメント進出)を果たし、大変めでたい訳ですが、その裏で勝手に1人で不安がっていた人物の話をしようと思います。

笑い話として読んでもらえればと思います。先に言っておきますが、大した話ではありません(笑)

f:id:underbridge_engdeb:20210731093234j:image

 

 

ーーーーーーーーーー

7/30  23:22「今から5勝チームが何票取ってるかカウントしてきます」

OBにも関わらず、迷惑なことに部内のSNSにWSDCの情報を流し続けた私は、R8の結果が出揃ったのを見て、流れでこんなメッセージを送った。

お気づきの方もいるかもしれない。なぜ5勝しているのに票数を数えなければならないのか。ブレイクできるのが昨年同様12チームだと思っていたからである(後に間違いであると発覚)。

 

まず、どのようにブレイク順が確定されるかを念のため再確認。

 

For the Break
Teams will be ranked by (1) Number of wins, (2) Sum of ballots won, and (3) Average Total Speaker Scores.

(Macau Online WSDC 2021 Tab Briefingより) 

 

票数が重要になることは間違いなさそうである。

Tabのリンクを入手、「チーム順位」の項目を選び、結果を確認する。

すると、8勝が1チーム、7勝が1チーム、6勝が4チーム。ここまでは確実にBreakできる。

日本を含む5勝チームは合計9つ。上位12チームに食いこむためには、この中の順位取りが重要となる。

 

5勝チームのR1~R8までの結果を全て確認し、票数を算出する作業に入る。集計中に嫌な予感が走る…

 

17票→1チーム

16票→3チーム

15票→3チーム

14票→1チーム

13票→1チーム

 

5勝チームのうち、ブレイクできるのは6チーム。つまり、15票チームの中でボーダーが引かれることとなる。

なんと日本は15票。対抗馬はインド、ベトナム。この2チームのどちらかよりも高いスピーカースコアを取っていなければならない。

 

そういうわけで、私の中で、Team Japanのブレイク確率は「100%」ではなく「66%」だった。Breakを祝福する様々な投稿を目にしたが、なんとも嫌な予感しか感じず、不安を抱えたまま布団に入るのだった…

 

7/30 23:42「明日のBreaking Announcementを不安な気持ちで迎えているのはここだけです」

 

ーーーーーーーーーー

しかし、幕切れは意外と呆気なく訪れた。

7/31 00:11「あ、規約的に大丈夫なやつなのか」

 

では、ここから先は勘違いの原因を紐解きつつ、WSDCのブレイクに関する規定に詳しく見てみることにしよう。

まず、昨年のOnline WSDC 2020においては、各Divisionの上位12チームがブレイクした。これは事実であり、予め定められているルールであった。

 f:id:underbridge_engdeb:20210731003832j:image

 

しかし、これはオンライン化・予選6試合化に伴う例外的なルール設定だったのである。

では、予選が8試合に戻ったWSDC本来のルールはどのようなものであろうか。

 

7.5 Break Rounds - More Than 47 Teams

(a) If the total number of teams in the draw at the beginning of the tournament is more than 47, the number of teams which qualify for the knock-out rounds shall be as follows: 

(i)   If 24 or fewer teams win 5 or more preliminary round debates, 24 teams shall qualify for the knock-out rounds, 

(ii) If more than 24 but less than 32 teams win 5 or more preliminary round debates, the number of teams which qualify for the knock-out rounds shall be the number of teams which won 5 or more preliminary round debates or half the number of teams competing in the preliminary rounds (rounded down to the nearest whole number), whichever is the smaller number of teams,

https://wsdcdebate.org/resources  より)

 

今回のWSDCでは、5勝以上したチームはHegelで14チーム、Pandaで15チームであった。つまり、(ii)のケースに該当する。

よって、そもそもWSDCのルール上、5勝がブレイクの要件だったのである。チーム数に上限が設けられている訳ではない(5勝チームが32チームより多いときは、上位32チームに限られる)。

 

 

個別ケースに該当するルールだけでなく、より上位の包括的な規則を確認すべきという、法学の学習にありがちな教訓をここで身をもって学ぶことになったのでした。

Macau Online WSDC 2021 情報まとめ

〈目次〉 

 

【メディア】

〈公式Facebookー全体〉

最新の情報が掲載されています。また、決勝トーナメントのライブストリーミングが行われています。

(※Team Japanが進出したPartial Double Octo Finalsのアーカイブも残っています!)

https://m.facebook.com/pages/category/Event/Macau-Online-WSDC-2021-688025308295069

 

〈公式FacebookーPanda Division〉

Panda Divison(予選)の情報が記載されています。

https://m.facebook.com/Panda-Division-Macau-Online-WSDC-2021-100831252263556

 

 

【試合情報】

《試合形式》

・WSDC形式(8分,8分,8分,4分)、HPDU連盟杯全国大会の元になっている形式

・1チーム(国)5人まで、試合に出場するのは3名(試合に出場しないメンバーも準備に参加可能)

・予選のうち、R1,3,5,7はPrepared(事前に論題が発表されている)、R2,4,6,8はImpromptu(論題発表後の準備時間は60分)

タイムゾーンによってHegel DivisionとPanda Divisionに割り振られる(Team JapanはPanda Division)

・各Division内で予選8試合を実施、各Division(37チーム)の5勝以上したチームが決勝トーナメント進出(一部のチームはPartial Double Octo Finalsを免除される)

※注…チーム数が奇数のため、各DivisionにSwing(チーム数調整用)が1チーム入る 

 

《Team Japanの情報(予選)》

予選結果:5wins, 15votes

R1:Prop. Japan(×0)vs. Opp. China(◯3)

R2:Prop. Japan(◯3)vs. Opp. Syria(×0)

R3:Prop. Malaysia(◯2) vs. Opp. Japan(×1)

R4:Prop. Kazakhstan(×0)vs. Opp. Japan(◯3)

R5:Prop. Poland(×0) vs. Opp. Japan(◯3)

R6:Prop. Mongolia(×1) vs. Opp. Japan(◯2)

R7:Prop. Japan(×1) vs. Opp. Bangladesh(◯2)

R8:Prop. Japan(◯2) vs. Opp. Taiwan(×1)

 

R1/2:7/26(月)15:30~17:00/19:40~21:10

R3/4:7/27(火)15:30~17:00/19:40~21:10

R5/6:7/29(木)15:30~17:00/19:40~21:10

R7/8:7/30(金)15:30~17:00/19:40~21:10

Break Announcement:7/31(土)9:00~

 

《Team Japanの情報(決勝トーナメント)》

※注1…Hegel/Panda Divisionの区別なく実施

※注2…全てImpromptu、準備時間(1時間)などは含めず記載

※注3…対戦の組み合わせによって時間帯が選択される

PDO:8/1(日)10:20~11:20

Prop. Japan(×1) vs. Opp. USA(◯2)

OF:8/2(月)19:20~20:20/24:20~25:20

QF:8/3(火)19:20~20:20/24:20~25:20

SF:8/4(水)19:20~20:20/24:20~25:20

GF:8/5(木)24:05~25:05

表彰式:8/6(金)1:30~2:45 (2:00~ Awards)

 

《Team Japanの戦績》

予選成績(Panda Division内):5勝3敗, 15票、13位

Final Results:Partial Double Octo Finalist

Speaker Results:5th, 10th EFL Best Speaker

 

本当にお疲れ様でした!

※決勝トーナメント進出は日本史上初の快挙です!

 

 

【論題(予選)】

(※注…和訳は執筆者による仮訳)

[Round 1(Prepared)]

〈Hegel、Panda共通〉

TH regrets the commercialisation of space.

(本院は、宇宙の商業化を後悔する)

(論題作成者による補足:「宇宙の商業化」には人工衛星の商業利用だけでなく、宇宙探査プログラムやロケット打ち上げ、宇宙へのアクセスの商業化なども含む。)

 (※注…Prop.側は、「宇宙が商業化されなかった世界」が「宇宙が商業化された世界(=現状)」よりも良いことを示し、Opp.側はその逆を示す)

 

[Round 2(Impromptu)]

〈Hegel〉

THW ban the production and consumption of meat.

(本院は、肉の生産と消費を禁止する)

〈Panda〉

THBT the International Olympic Committee should recognize an athlete's right to protest.

(本院は、国際オリンピック委員会がアスリートの抗議する権利を認めるべきであると信じる)


[Round 3 (Prepared)]

〈Hegel、Panda共通〉

THBT the African Union should attempt to contain growing Gulf* influence in the horn of Africa.**

(本院は、アフリカ連合アフリカの角**における湾岸諸国*の影響力を抑えるべきであると信じる)

(湾岸諸国*=バーレーンクウェートオマーンカタールサウジアラビアアラブ首長国連邦アフリカの角**=ジブチエチオピアソマリアエリトリア) 


[Round 4(Impromptu)]

〈Hegel〉

 THBT "cop shows" do more harm than good.

(Info: "Cop shows" are fictional television shows that often follow pairs or groups of police officers as they solve crimes and put criminals behind bars. These shows often focus on the cops' perspective of crime and criminals. Examples include Law & Order, Flikken Maastricht, CSI, The wire, C. I. D., Line of Duty, Brooklyn 99 (Escouade 99), and Stranger (Secret Forest).)

(本院は、警察を描いたドラマは益よりも害をもたらすと信じる)

※参考

theconversation.com

〈Panda〉

THW significantly reduce income tax rates for women.

(本院は、女性への所得税率を大幅に下げる) 

 

[Round 5 (Prepared)]

〈Hegel、Panda共通〉

TH prefers leaderless social justice movements.

(本院は、リーダーのいない社会正義運動を好む)


[Round 6(Impromptu)]

〈Hegel〉

You are an athlete who has been identified as having huge potential in your sport. Unfortunately, you are a citizen of a country that cannot afford to provide the training and facilities you'd need to achieve your potential. Another country has offered you the training and facilities that could make you an Olympian, and potentially an Olympic Champion. The only condition is that you must renounce your current citizenship and become a citizen of this new country.

TH, as this athlete, W accept the offer and move to the new country.

(あなたは、スポーツに大きな素質を持っていると判明したアスリートである。不幸にも、あなたの住んでいる国は、その素質を発揮するための十分なトレーニングや施設を提供する余裕がない。別の国があなたをオリンピアン、もしかするとオリンピックチャンピオンになれるほどのトレーニングや施設を提供すると申し出た。唯一の条件は、あなたが現在住んでいるの国の市民権を放棄し、その国の市民になることである。

あなた(このアスリート)は、このオファーを受け別の国へ移住する。)

〈Panda〉

TH regrets the dominant belief that the customer’s needs and desires should always come first.

(本院は、消費者のニーズと欲求をいつでも最優先すべきであるという支配的な信念を後悔する)

 

[Round 7 (Prepared)]

〈Hegel、Panda共通〉

THBT developing countries should prioritise import substitution industrialisation over export oriented industrialisation.

(本院は、発展途上国は輸出志向型の産業化よりも、輸入代替型の産業化を優先すべきであると信じる)


[Round 8(Impromptu)]

〈Hegel〉

THW prioritize government funding for Indigenous art & artisans working in contemporary artistic disciplines (ex: electronic music, performance art) instead of those Indigenous artisans practicing more "traditional" disciplines (ex: beadwork, carvings).

(Context: Many countries around the world provide funding targeted to Indigenous art and artists so that they can both preserve and develop Indigenous culture. These financial supports can take the form of bursaries, grants, program funding, or direct financial support of the artist. However, Indigenous artists working in more contemporary music, art, theatre, etc. complain that they're overlooked in funding allocations in favour of artisans who create works of art seen as more 'traditionally/stereotypically Indigenous.")

(本院は、「伝統的な」方法を取っている(ビーズ細工、彫刻など)先住民族の芸術家よりも、現代的な方法を取っている(電子音楽、パフォーマンスアートなど)先住民族の芸術・芸術家に対する政府の資金提供を優先する)

※Context Slideの和訳は省略

〈Panda〉

THBT Indigenous people charged with crimes should be tried and sentenced in accordance with the customs of their Indigenous community, instead of a non Indigenous justice system (i.e. state/federal/provincial courts).

(本院は、犯罪を告発された先住民族の人々は、地方/州/連邦裁判所などの先住民族のものではない司法制度ではなく、先住民族の慣習に従って裁かれ判決を受けるべきであると信じる)

 

 

【論題(決勝トーナメント)】

(※注…和訳は執筆者による仮訳)

(※注…以下は全てImpromptu。また、タイムゾーンに応じて試合が行われるため、該当するラウンドに複数の論題が存在する場合がある)

 

[Partial Double Octo Finals]

・In times of economic crises, THBT the government should withhold information that is likely to damage market confidence.

(経済危機の際、本院は、政府が市場の信頼を損なう可能性がある情報を公表すべきでないと信じる)

・TH supports Rainbow Capitalism.

(Info: Rainbow Capitalism (or Pink Capitalism) refers to the incorporation of LGBTQ+ content by businesses into their products so as to capitalize off the purchasing power that Queer people have. Examples include: Adidas 'pride' sneakers, Apple Watch 'pride bands, H&M rainbow socks, etc.)

(本院は、レインボーキャピタリズムを支持する)

(レインボー(ピンク)キャピタリズムとは、性的少数者の持つ購買力を利用するために企業がLGBTQ+に関する内容を取り入れることを指す。例:アディダスの「プライド」スニーカー、アップルウォッチの「プライド」バンド、H&Mのレインボーソックスなど。)

※参考

www.vox.com

・TH supports a uniform standard for animal welfare, regardless of the animal's perceived utility (e.g. how cute they are, how useful they are in service to humans, etc.).

(本院は、動物福祉について、動物の見た目の有益性(動物の可愛さ、人間にとって役立つかなど)に関係のない、画一的な基準を支持する)

 

[Octo Finals]

・THW ban users from selling their data to companies in exchange for financial returns (i.e. receiving fixed monthly rates, dividends, etc. for the use of their data by companies).

(本院は、利用者が金銭的報酬と引き換えに会社に自身のデータを売ること(利用者が月毎の定額報酬、配当金などを受け、会社がデータを利用すること)を禁止する)

・TH supports periodic, fixed-date constitutional conventions in constitutional democracies.

(Info: Unlike amendments which amend specific clauses in a constitution on an ad-hoc basis, a constitutional convention is the gathering of delegates for the purpose of writing, rewriting, or maintaining the entire constitution of a nation.)

(本院は、立憲民主国家における、定期的かつ期間限定の憲法制定会議を支持する)

(特別に特定の条項の修正を行うような修正とは異なり、憲法制定会議は、国家の憲法全体を起草、修正、整備するための代表者の集まりである。)

 

[Quarter Finals]

 ・TH regrets the Westernization of the elites in post-colonial countries.
(Context: During and after colonization, local elites preferred to be educated in European languages and/or in European universities/cities. As part of this education, western culture and etiquette became the dominant norm in the institutions of the country (civil service, government, education system, etc.).)

(本院は、かつて植民地化されていた国におけるエリートの西洋化を後悔する)

(背景:植民地化されていた時やその後、地元のエリートはヨーロッパ言語やヨーロッパの大学/都市で学ぶことを好んだ。教育の一環として、西洋の文化や礼儀作法は国の制度内で支配的な規範となった(公共サービス、政府、教育制度など)。)

・TH objects to the giving of international military aid.

 (本院は、国際的な軍事援助の提供に反対する)

(※注…アメリカの中東地域(イスラエルなど)への援助が想定される)

 

[Semi Finals] 

・TH supports the implementation of carbon credits for individuals.
(Info: A carbon credit is a permit, that allows the holder to consume a certain quantity of Green-house gases. Both direct actions (e.g. burning natural gas for heating) and indirect actions (flying, buying specific products) count. Generally, carbon credits were issued to companies.)

(本院は、個人へのカーボンクレジットの導入を支持する)

(カーボンクレジットとは、その保有者に一定量温室効果ガスを排出することを認めるものである。直接的な行動(天然ガスを燃やして温まるなど)と間接的な行動(飛行機の利用、特定の商品の購入など)の両方が含まれる。一般的に、カーボンクレジットは企業に対して発行されていたものである。)

・THW nationalise* the research, development, and distribution of pharmaceuticals.

(*To nationalise means to transfer from private or regional ownership and control to state/government ownership and control.)

(本院は、薬の研究、開発、配布を国有化する)

 

[Grand Final]

In the instance where a revolution has overturned a previous system, TH prefers technocratic governments* to democratic governments.

*A technocratic government is one whereby individuals residing in those countries are appointed on the basis of their technical expertise in particular fields, ie. health, education, transport.

(Info: Revolution entails a fundamental change in the state organization or in the distribution of political power, characterized by a revolt of the population against the authority. This could lead to the modification of the existing constitution or could entirely overturn the political order, bringing about a drastic change of laws and constitutions. Examples of such revolutions include but are not limited to: the Iranian Revolution (1978), the Arab Spring (2010s), the French Revolution (1789-1799), the Velvet Revolution (1989), and the Sudanese Revolution (2018-2019).)

(革命によって従前の制度が転覆された時、本院は民主主義の政府よりもテクノクラシーの政府を好む)

テクノクラシーの政府とは、国内に住む個人が、持つ専門知識によって特定の分野(保健、教育、運輸など)を担当している政府である)

(革命は、政府の組織や政治権力の配分を根本から変えるものであり、人々が権力に反乱すると特徴づけられる。これは、現行憲法の修正や政治秩序の完全な転覆によって、法律や憲法に大幅な変化が起こることにつながる。例: イラン革命(1978)、アラブの春(2010年代)、フランス革命(1789-99)、ビロード革命(チェコスロヴァキア)(1989)、スーダン革命(2018-19))

Online WSDC 2020 情報まとめ

〈目次〉 

 

【メディア】

〈公式Facebook

m.facebook.com

最新の情報や、ライブストリーミング先へのリンクなどが掲載されています。

 

〈公式YouTubeチャンネル〉

m.youtube.com

ストリーミングされた試合の映像(映像が残っているTeam Japanが出場した試合…Round 6)、Trailerなどを見ることができます。

(※8/3追記)

 

 

【試合形式】

・WSDC形式(8分,8分,8分,4分)、HPDU連盟杯全国大会の元になっている形式

・1チーム(国)5人まで、試合に出場するのは3名(試合に出場しないメンバーも準備に参加可能)

タイムゾーンによってMaya DivisionとAztec Divisionに割り振られる(Team JapanはMaya Division)

・各Division内で予選6試合を実施、各Division(34チーム)の上位12チームが決勝トーナメント進出(各Divisionの上位4チームはPartial Double Octo Finalsを免除される)

・予選のうち、R1,3,5はPrepared(事前に論題が発表されている)、R2,4,6はImpromptu(論題発表後の準備時間は60分)

 

 

【論題】

(※注…和訳は執筆者による仮訳)

 

《 Preliminary Rounds(予選)》

[Round 1(Prepared)]

〈Maya、Aztec共通〉

THW designate specific non-residential areas in which drug users and dealers are legally allowed to buy, use, and sell drugs.

(本院は、薬物使用者と販売者が合法的に薬物を購入、使用、販売できる地区を、住宅地区以外の特定の場所に設定する)


[Round 2(Impromptu)]

〈Maya〉

THW pay additional benefits to families on welfare according to whose children perform well in school.

(本院は、生活保護を受けている家族の子供の成績が良い場合、追加の手当を支給する)

〈Aztec〉

THBT opposition parties should boycott elections, rather than contest them, when the electoral process is believed not to be free and fair.

(本院は、選挙のプロセスが自由で公正でない場合、野党は選挙内で競争するよりも選挙をボイコットすべきであると信じる)


[Round 3 (Prepared)]

〈Maya、Aztec共通〉

THW replace human judgment with computer algorithms in criminal sentencing decisions.

(本院は、犯罪の刑を決定する際、コンピューターのアルゴリズムを用いて人間による判断を代替する)

(※注…有罪判決の後の話(有罪/無罪をコンピューターが決定するわけではない))


[Round 4(Impromptu)]

〈Maya〉

THW ban political parties and require all candidates for national public office to seek election as independents.

(本院は、政党を廃止し、公職に立候補する立候補者に対し、個人として出馬するよう要求する)

〈Aztec〉

THBT multinational companies should be liable for human rights abuses that occur anywhere in their supply chain.

(Info: A supply chain is a system of organizations, people, activities, information and resources involved in supplying a product or service to a consumer. Supply chain activities involve the transformation of natural resources, raw materials, and components into a finished product that is delivered to the end customer.)

(本院は、多国籍企業は、サプライチェーン内で発生した人権侵害について法的責任を持つと信じる)

サプライチェーン…供給や顧客へのサービスに際し、関連する組織・人々・行動・情報・資源のこと。サプライチェーンの行動には、天然資源や原料、部品が消費者に製品として届くまでの一連の流れが含まれる。)

 

[Round 5 (Prepared)]

〈Maya、Aztec共通〉

TH prefers a world where all land was held in government trust and leased out on limited-term contracts.

(本院は、全ての土地が政府信託機関に所有され、期限付きの契約によって賃貸されるような世界を好む)

 

[Round 6(Impromptu)]

〈Maya〉

THBT mainstream search engines should refuse to list results with sexist, racist or otherwise offensive content.

(本院は、主要な検索エンジンは、性差別や人種差別などの攻撃的なコンテンツを、検索結果の一覧に載せることを拒否すべきであると信じる)

(※注…検索エンジン: Google,Yahooなどの検索を行うプログラムのこと)

〈Aztec〉

THW ban corporate sponsorship of research within academic or educational institutions.

(本院は、教育機関の研究を企業が後援することを禁止する)

(※注…HPDU連盟杯全国大会2020 SFと類似)

 

《 Breaking Rounds(決勝トーナメント)》

(※注…以下は全てImpromptu。また、タイムゾーンに応じて試合が行われるため、該当するラウンドに複数の論題が存在する場合がある)

 

[Partial Double Octo Finals]

・TH opposes the narrative of sacrifice as a description of the work performed by essential workers during a crisis (for example, during pandemics, wars, natural disasters).

(本院は、危機の際(疫病、戦争、災害など)に生活に不可欠な仕事に携わる人々の労働を、犠牲として説明する言説に反対する)

・THBT large international institutions (e.g. UN & World Bank) should only accept female country delegates.

(本院は、大規模な国際機関(国連、世界銀行など)は、各国の代表として女性のみを受け入れるべきだと信じる)

・THW allocate the majority of government sports funding to encourage grass roots participation (e.g. amateurs sports clubs, after school sports clubs, etc.) rather than invest in achieving success in prestigious competitions (e.g. intensive coaching academies).

(本院は、政府によるスポーツへの助成資金を、権威のある大会で成功を収めることに投資する*よりも、「草の根」スポーツ**を振興することに配分する)

* 集中的な選手育成など、**アマチュアのスポーツクラブ、放課後の部活動など

 

[Octo Finals]

・TH prefers a world where each believer established their own connection to God, rather than establishing one through organized religion.

(本院は、組織的宗教を通じて神との関係を確立するような世界よりも、信者一人一人が神との関係を確立するような世界を好む)

・THBT social movements should actively use anger to mobilize support for their cause.

(本院は、社会的運動はその支持を集めるために、怒りを積極的に用いるべきであると信じる)

・THW impose criminal liability on individuals who fail to assist a person in danger, when doing so would not place them at serious risk.

(本院は、その人が助けがなければ重大な危険に巻き込まれるような場合、その人を助けなかった個人は、刑罰を科されるべきであると信じる)

 

[Quarter Finals]

・THW not distribute emergency and humanitarian aid through non state groups linked to terrorism.

(本院は、テロと繋がりを持つ非国家集団に対し、緊急かつ人道的な支援を行わない)

・THBT the west should withdraw military cooperation from India until they restore special privileges to Kashmiri residents in the J&K region.

(本院は、ジャンムー・カシミール州に住むカシミール人に対する特別の優遇をインドが戻すまで、西欧諸国はインドとの軍事協力を取り下げるべきであると信じる)

(Info: There is an ongoing dispute between India, Pakistan, and China over territory in the former federal unit of Jammu and Kashmir (J&K).

J&K was the only state in India to have a majority Muslim population, and there has been a longstanding secessionist movement in this state. The Government of India has consistently responded to this with brutal military repression.

Formerly, J&K also enjoyed 'special status'. They had a separate constitution, flag, and autonomy over internal administration of the state. Only designated permanent residents of J&K could own property, obtain government jobs in the state, receive government scholarships, etc.

In late 2019, the Government of India placed major political leaders under house arrest, revoked its special status, and partitioned the state into two territories that the Government of India has direct and complete control over. Non Kashmiris now can buy land and own property, access government positions, etc, effectively ending any special protections for Kashmiris.)

(注…Info Slideの和訳は省略。代わりに、上記の問題の概略が記載された日本語の記事を以下に掲載する)

【解説】 インド憲法370条 「自治権」廃止、カシミールで一体何が?(BBC News Japan)

https://www.google.co.jp/amp/s/www.bbc.com/japanese/49246104.amp


[Semi Finals]

THBT states should reclaim a large proportion of all donations to charities and redistribute it across charities on the basis of their effectiveness.

(本院は、政府が慈善団体への全ての寄附金の大部分を回収し、その有効性に基づいて慈善団体へ再配分すべきであると信じる)

 

[Grand Final]

You are a talented, middle-class person in your early twenties about to start your career. You have the choice between a job in which you will make a lot of money and work long hours (e.g. investment banker, corporate lawyer, etc.) and a job which pays less but that you are more passionate about (e.g. social worker, chef, teacher, small business owner, etc).

THW choose the job they are passionate about.

(あなたは、仕事をもうすぐ始めようとしている、中流階級に属する才能のある20代前半の人である。あなたは、長時間労働だが給料の良い仕事(投資銀行家、企業弁護士など)か、給料は低いがもっとあなたが情熱を持って行える仕事(ソーシャルワーカー、シェフ、先生、中小事業主など)かを選ぶことにする。本院は、後者を選択する。)

 

 

【Team Japanの戦績】

Final Results: 3 wins, 9 votes

Team Results: Best EFL Nation in Maya Division(Maya Division内のEFLカテゴリーの国で1位)

Speaker Results: 1st, 3rd, 9th Best EFL Speaker in Maya Division

Judge Results: 2 Breaking Judges from Japan

本当にお疲れ様でした!

 

R1: Prop. Indonesia(◯3) vs. Opp. Japan(×0)

R2: Prop. Latvia(◯2)vs. Opp. Japan(×1)

R3: Prop. Japan(◯3)vs. Opp. Ukraine(×0)

R4: Prop. Japan(◯2)vs. Opp. Kazakhstan(×1)

R5: Prop. Vietnam(×0)vs. Opp. Japan(◯3)

R6: Prop. Japan(×0)vs. Opp. China(◯3)

 

※3人ジャッジ制(◯×の横の数字は票数を示す)

※肯定側=Proposition Side(Prop.)、否定側=Opposition Side(Opp.)

 

Tab: https://docs.google.com/spreadsheets/d/1iqG6Df0_-3PNKyAJ4ufZSxXio7LgmaOrItHuG8LejVc/htmlview#

 

※参考

・昨年は全体5th Best EFL Nation(当時の最高記録)を受賞。今年はDivision内での表彰となっているため、単純比較はできないが、Team Japan史上初の快挙と言ってよい。

・Speaker PrizeもDivision内での表彰となっているため、単純比較はできないが、表彰圏内にTeam Japanのメンバーが入ったのは史上初。

・WSDCでのJudge Breakは日本史上初(であると思われる)。

更新を暫く休止します

1日2記事投稿なんて初めてですね。こんにちは。UnderBridgeです。

 

表題と通り、暫くの間、ブログの更新を停止します。理由は…お分かりの方も多いとは思いますが、勉強に割く時間が昨年以上に増えるため、定期的な更新を行うことが見込めないためです。

このブログを消すことはしません。

不定期的に、何かしら投稿するかもしれません…が、その可能性も低いと思います。とりあえず、論題分析や資料を発信する可能性はほぼ0だと思います。

 

 

はじめは週2回更新とか言って始めたブログですが、その目標を守れたことはただの一度もなく、終わりを迎えてしまいましたね…

まあ、正直ここまで続けられるとは思っていなかったので、良しとします…

 

このブログをやっていた目的は1記事目(色々なものが混じり過ぎている記事なので、正直消したいんですけど…())に書いた通りです。今もその精神は変わっていません。

アクセス数から見ても、その目的が達成されているとは言い難いですが、少しでもお役に立てていれば、と思います。

 

 

また落ち着いたら書き出すかもしれません。

それでは。

【資料】レベル別Motion List/Classic Motion List

ご無沙汰しています。「そろそろ次の記事を投稿しませんか?」とはてなに煽られてしまったUnderBridgeです。ちなみに、まだHPDUの論題分析の記事すら途中なんですけどね()

 

という訳で、新型コロナウイルスが猛威振るい続ける中、受験生の1人としては自宅学習を余儀なくされているところです。学校だと否が応でも勉強させられますが、家庭だとイマイチ集中力が持続しないですね…。

部活は形式上引退していますが、まあ、実際はそうだったりそうじゃなかったりします…。

ここまで色々なスケジュールが後ろ倒しになってしまうと、新入生の勧誘の難易度が上がりますよね…どうなるんでしょう…

 

 

この後投稿しますが、この記事を以てブログの更新は一時休止させて頂きます。コメント等には対応できる…かもしれないです。本当はもっと書きたい記事はありますが、時期が時期なので…また落ち着いたら、ということで。

 

 

相変わらず前置きが長いですが、表題の通り、自作のMotion Listを公開しようと思います。

僕が書いたものより分かりやすいものが既に世の中にたくさん出回っていますし、本来はうちの部活のために書いたものですので、クオリティーに関してはご容赦頂きたいと思います…

 

論題探しに困っている方、休校延長のお供が欲しい方などなど…是非お使い下さい。1人で黙々とスピーチの練習をしても良いですし、2,3人で一緒にアイデア出し等を行っても良いと思います。

本来の公開の意図はアクセシビリティーの向上(久々の1記事目からの引用())ので、その方向でお役に立てたらと思っています…

 

 

使用上の注意点をいくつか。

①対象

中学生、高校生向けの論題集となっています。但し、発展的なものも含まれます。(数年したらそのレベルまで、高校英語ディベート界もレベルアップするのかもしれませんが…)

②難易度

各ファイルの中でも詳しく解説していますが、ざっと説明すると以下の通りです。

Lv.1…初めたての初心者向け。話すことに慣れるのが目的。

Lv.2…実戦練習を始める初心者向け。やや易しめの古典論題。

Lv.3…経験者向け。応用的な論題に取り組む際のベースとなる(はず)。やや難しめの古典論題。

Lv.4…経験値を積んだ経験者向け。HPDU連盟杯の決勝トーナメントレベル。

Lv.5…相当の経験値を積んだ経験者向け。HPDU連盟杯の難、或いはそれを超えたレベル。

Classic…見たことはあるであろう古典論題集。経験者のみで練習する際に参照すると良いと思われる。

③利用

非営利目的での利用であればご自由にお使い下さい。

④注意

・レベル分けには僕個人の主観が入っている可能性が高いです。特に、政治/刑事司法制度 系あたりは好きな分野なので、一般的な受け止め方から逸脱している場合があります。

レベル分けはあくまで目安ですので、絶対視し過ぎないで下さい。例えば、Lv.2の論題を全てやっていないからといってLv.3に取り組むのを躊躇う必要はありません。

・ここでのレベル分けと、これまで当ブログで記載した論題の難易度(論題分析記事の際に併記していたもの)は無関係です。

 

 

正直レベルの分け方は今でも悩んでいます。そもそも難易度自体、はっきり切れるものではなく、グラデーションであると思っています。なので、過剰にアテにしない方が良いかもしれません。

Lv.1とLv.2の中間が一番需要があるかな…とかも思ったのですが、なかなか難しかったので断念しています。まあ、Lv.2程度で慣れていくのが最善策ですかね。

 

使い方など、何か質問があれば遠慮なくコメント欄に書いて下さい!

 

 

という訳で、休止前最後の更新でした!

 

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